鬱(うつ病)と心療内科

鬱(うつ病)症状が出たら心療内科に行くべき?

夜眠れない。朝起きれない。仕事に行けない。食事ができない。呼吸が苦しい。何もできない。何もしたくない。こんな症状が体に現れたら素人の私でも病院に行った方が良いと考えます。
でも、精神科、心療内科、神経内科、脳神経外科、神経科、循環器科、胃腸科、呼吸器科などなど何の病院に行けばいいか分からないと言う人がほとんどではないでしょうか。

この体調不良の原因がストレスかな?と思ったら受診するなら心療内科や精神科になると思います。私の場合「上司のハラスメント(パワー&モラル)が酷すぎて辛い」それが一番のストレスだったので。

私もはじめて心療内科に行ったときはそうだったのですが、なんというか、心療内科とか精神科って「患者の悩みを親身に聞いてくれて、プロから見た解決方法を模索してくれるところ」ってイメージがありました。
そこで、ネットで評判のいい心療内科、メンタルクリニックと呼ばれるところを調べ、比較的自宅から近所にある心療内科・精神科のクリニックに勇気を出して行ってみました。

でも、実際に行ってみると思っていたのと少し違ってました。
受付では風邪ひいたときに行く内科や、健康診断で引っ掛かっときに再検査にいく病院と違い、心療内科・精神科では症状と発症時期などを記入する問診票となぜか簡単でもない漢字の読みテストとA4の紙に「実がなっている木を書いてください」という謎のテスト?をさせられました。

実際にその書いた木がなんだったのかはいまだにわかりませんが、あとで調べるとバウムテストというもので、その描かれた木からその人の深層心理や思考のクセ、考え方、言いにくい内面の表現なんかが分かるそうです。でもこんなに調子悪くて心療内科に来てるのに、木の絵一枚で「あなたは大丈夫」なんて言われてもどうしていいか困っちゃいますよね。

もう一つの漢字の読みテストはネットで調べてもよく分かりませんでした。世間一般的にどの位の知識があるか調べるためだけなんでしょうか?読めそうで読めない漢字が結構あってやり応えはありました。

心療内科に行けば解決してくれると期待していくとちょっと違って戸惑います

そんなこんなで受付も終わり、いざ受診となりました。
先生から症状の質問攻めに合います。その質問の答えはこんな感じでしょうか

「夜はなかなか寝付けません。寝ても一晩に何回も目が覚めます。朝になると起きるのが辛いです。会社に行きたくなくて吐きそうに、というか吐きます。胃の調子が悪くて朝ご飯は食べられません。昼食も会社にいると食べられません。でも帰宅して晩御飯は結構食べられます。大きな病気歴や持病はありません。」

こんな感じのやりとりでした。その症状を心療内科の医師がカタカタとPCに入力してひと段落ついたあとの先生の言葉。

「いまの○○さんは”抑うつ状態”です。よく眠れる薬と胃に効いて抑うつ気分を改善する薬を出しますね。」「仕事を休職するという手もあります。希望するなら診断書を書きますので言ってください。」

診断は以上でした。そして2週間後に診療の予約をしてクリニックを後に。

自分の考えるカウンセリングって、もうちょっとなんかこう、なんて言ったらいいんだろう。こんな事務的なものではないと思ってました。そう。すごくすごく事務的なんですね。心療内科の医師にもよるのかもしれませんが。薬を買って病院を出た時はなんかモヤモヤとした気持ちが。

処方された薬はスルピリドという抑うつに効く薬と、よく眠れるというダルメートとトリアゾラムという薬でした。
モヤモヤした診療で「ほんとにこんな小っちゃい薬1錠飲んだくらいでなんか変わるの?」と半信半疑でしたが、ダルメートとトリアゾラムの睡眠効果は初服用のときからけっこう効きましたね。今まで浅い眠りだったのがしっかり眠れた感じ。朝もすっきり目覚められました。
仕事が嫌で行きたくないのは変わりませんが、朝通勤の運転途中「このまま事故って死んじゃったらラクかもな」って気持ちが久しぶりに起きませんでした。

事務的な心療内科医。本当に助かりました。

睡眠の薬は初日から効果抜群だったので全幅の信頼を寄せてましたが、抑うつ状態を緩和させるスルピリドって薬の効果が数日はいまいちわかりませんでした。「何日も飲み続けると徐々に効いてくる」みたいなことを薬局の人が言っていたな~と。ちょっとは精神的に気分も良くなってきたな~なんて思っていたある日、仕事で事件が起きました。

とても一人はで無理な仕事量をいきなり上司から押し付けられ「明日の朝までに終わらなかったらぶっ○ろす!」と怒鳴り散らして帰っていきました。

その時は私も怒り心頭で「やってられっか!」と手を付けずに帰宅。でもそれからが地獄。
睡眠の薬を飲もうが抑うつの薬を飲もうが眠れません。そして一睡も出来ずに迎えた朝。布団から出れず、会社を欠勤してしまいました。蚤の心臓を持つ私は「やばいやばいどうしよどうしよ。」
ついには問題のトンデモ上司が家まで押しかけてくる始末。居留守を使って帰ってくれるまでひたすら耐える。そのときに思い出した心療内科医の言葉。

「仕事を休職するという手もあります。希望するなら診断書を書きますので言ってください。」

これに縋るしか生きる道はない。くらいの思いで心療内科に行きました。
先生に事情を話すと
「それは大変ですね。診断書作りますから、会社に持って行ってください。ドクターストップです。」
医者が仕事無理って言ってんだから無理だよね。救われた気がしました。涙が出そうなくらい安心しました。

そしていざ会社へ。自分の現場へは立ち寄らず、まっすぐ総務へ。結果、私は抑うつ状態という病気で長期休職するという運びになりました。

経済的にも精神的にもストレスから解放されて抑うつ状態もどんどん改善されていくという好循環が生まれました。診療が凄く短かったり、事務的でそっけない感じでも、私としてはすごく名医に当たってラッキーでした。
人それぞれストレスの原因は千差万別であって、ストレスをカウンセリングだけで取り除くってのは不可能なんだと思います。だから薬を飲んで緩和させるか、私のようにストレス環境から逃げ出すか。結局のところ心療内科での鬱(うつ)の治療ってこのくらいしかやりようがないのではないでしょうか。

私の心療内科への考え方でした。

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